「呪い」の時代の「祝福」へ。ジョジョリオンとは何だったのか? ─ その5【完】
『人は厄災に立ち向かってはならない』 本作の真の勝者は主人公の定助ではなく、東方家の母、花都(かあと)です。彼女はあえて先祖の「罪」を背負い、己の命を代償に「罪」を償うことで、家族の「祝福=呪いの解除」を得ました。まさに...
『人は厄災に立ち向かってはならない』 本作の真の勝者は主人公の定助ではなく、東方家の母、花都(かあと)です。彼女はあえて先祖の「罪」を背負い、己の命を代償に「罪」を償うことで、家族の「祝福=呪いの解除」を得ました。まさに...
『なぜ回転は、この世の理を越えていけるのか』 前作「スティール・ボール・ラン」に続き、今作でも「回転」は非常に重要な役割を占めています。作中で定助は己のスタンドの進化形『S&W越えていく(ソフトアンドウェット・ゴ...
今作はこれまでの荒木さんの作品と比較すると矛盾点が多く、その理由としてその1でも書いたように3.11.発生わずか2ヶ月後にそれらの事象を盛り込んで、急遽連載をスタートしたという経緯が大きいと思われます。それでも可能な限り...
『今作のテーマ=等価交換』 本編のストーリー・ラインと直接は関係のない話ですが、東方常秀が遭遇するミラグロマンの回がありますよね。実は荒木さんはこれとほぼ同じ内容を前作『スティール・ボール・ラン』の中でも描いています。聖...
『多くの伏線が回収されない、謎だらけの迷作?』 最終巻が発売され、半年近くが経つ本作ですが、書かなきゃなぁ〜と思いながらもずっと手がつけられませんでした。理由としては「訳分かるか、こんなもん!!!」、それが嘘偽らざる正直...
『いともたやすく行われるえげつない行為』 こう名付けられた、ファニー・ヴァレンタインのスタンド。その能力は現在のこの世界に平行して存在する無数の別世界、すなわちパラレルワールド間を行き来することができ、自分に加えて他者も...
『アメリカを象徴するものたち』 それではヨーロッパに続いて、新世界=現在の世界を統べるアメリカを象徴したキャラクターたちをご紹介していきましょう。 ★ジョニィ・ジョースター 彼は馬乗りです。車や鉄道のない当時、馬の存在な...
『ヨーロッパを象徴するものたち』 荒木さんが「スティール・ボール・ラン」で描こうとしたもの、それは現在、世界の王であるアメリカ合衆国がどのような存在なのかを解き明かすことであると書いてきました。その為にはアメリカがどのよ...
『アメリカ人の魂 (たましい) とは?』 アメリカの民主主義がどうやって成立したのか? 僕はその3において、歴史家フレデリック・ターナーの「アメリカの歴史の特質は東部から始まった西部フロンティア拡大に伴って、『民主主義』...
『スタンドの変化』 青年誌にステージを移して始まった新シリーズですが、これまでとの大きな違いとして、スタンドの能力の変化とそれに伴うビジュアルの変遷が挙げられます。これまでのスタンドは言うなれば能力を擬人化させたもので「...