個人は世界を変えられるのか? 「進撃の巨人」で諫山創が描いたもの ─ その5【完】
『なぜ、世界を救うのはミカサなのか?』 今作の最も大きな謎の一つとして、なぜ世界を救うのが主人公エレンではなく、ミカサなのかが挙げられます。言い換えれば、なぜ始祖ユミルはエレンではなく彼女を選んだのか? それを紐解いてい...
『なぜ、世界を救うのはミカサなのか?』 今作の最も大きな謎の一つとして、なぜ世界を救うのが主人公エレンではなく、ミカサなのかが挙げられます。言い換えれば、なぜ始祖ユミルはエレンではなく彼女を選んだのか? それを紐解いてい...
『政治の先へ、その集積である歴史を描く』 「進撃の巨人」は全34巻を大きく分けると、3つのパートがあると思っています。まずは壁外の巨人に対しての反攻作戦とその失敗を描いた1巻から7巻まで。物語全体の掴み部分であり、少年漫...
『本当の政治の過酷さ』 エルヴィンは「己のたぎる欲望=この世界の真実を知りたいという圧倒的な知識欲」の遂行のために、「社会が求めるもの=巨人の秘密を解き明かし、その知識でもって彼らを駆逐すること」を利用します。つまり自身...
『真正面から【政治】を描いた漫画』 先に書いたその1で、「進撃の巨人」が他の漫画と比較した場合、出色としたのはこれまでのエンターテイメントが目を背けていた、難解で残酷な「現実」を真正面から描ききった事だと述べました。それ...
『壮大な物語を【閉じる】という偉業』 2021年6月に最終刊第34巻が発行され、10年以上の時を経て幕を閉じた「進撃の巨人」。昨今、大風呂敷を拡げすぎて、上手くまとまりや展開ができず、休載する漫画作品が多い中(個人的には...